キャリアパス要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備等)とは、どのような要件ですか?(令和8年度 処遇改善加算Q&A・キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲ)

令和8年度 Q&A|キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲ

キャリアパス要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備等)とは、どのような要件ですか?

公開 2026年9月26日|監修 小野 好聡(公認会計士・税理士・行政書士)

お答えします

キャリアパス要件Ⅲは、介護職員(障害福祉は福祉・介護職員)について、経験や資格等に応じて昇給する仕組み、または一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設ける要件です。仕組みは、通知が示すa〜cのいずれかに当たるもので、就業規則等の書面にして全ての介護職員(福祉・介護職員)に周知します。令和8年6月より前から加算の対象だったサービスでは、加算Ⅳ以外の区分で必要です。

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一解説

くわしい解説

昇給の仕組みを設け、書面で周知します

キャリアパス要件Ⅲは、職員が昇給するためのルールを決めておく要件です。通知は、次の一と二を満たすこととしています。

  1. 介護職員(障害福祉は福祉・介護職員)について、経験もしくは資格等に応じて昇給する仕組み、または一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けていること。具体的には、下のaからcのいずれかに当たる仕組みです。
  2. 一の内容について、就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての介護職員(障害福祉は福祉・介護職員)に周知していること。

令和8年6月より前から加算の対象だったサービスでは、この要件は、加算Ⅳ以外の区分で必要です。令和8年4月・5月分は加算Ⅰ〜Ⅲ、6月以降の分は加算Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲが当たります(加算の区分の違い)。6月から加算が設けられた訪問看護や計画相談支援などの要件には含まれません(新しく対象になったサービス)。

仕組みは、a〜cのいずれかです

  • a 経験に応じて昇給する仕組み。「勤続年数」や「経験年数」などに応じて昇給します。
  • b 資格等に応じて昇給する仕組み。介護福祉士等の資格の取得や、実務者研修等の修了状況に応じて昇給します。別の法人等で資格を取ってから就業する人についても、昇給が図られる仕組みであることが必要です。
  • c 一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組み。「実技試験」や「人事評価」などの結果に基づいて昇給します。客観的な評価基準や昇給条件が、明文化されていることが必要です。

昇給の方式は、基本給・手当・賞与等を問いません(昇給の方式(手当・賞与))。cの「一定の基準」の考え方は昇給を判定する「一定の基準」、非常勤職員や派遣職員の扱いは非常勤・派遣職員と昇給の仕組みで説明しています。

10人未満の事業所の内規と、令和8年度の誓約

常時雇用する者の数が10人未満の事業所など、労働法規上、就業規則の作成義務がない事業所は、就業規則の代わりに内規等を整備して周知することで、二の条件を満たしても構いません。

令和8年度は、申請時点で令和8年度特例要件を満たす事業所に限り、誓約による扱いがあります。処遇改善計画書で「令和9年3月末までに一の仕組みを整備する」と誓約すれば、申請の時点からキャリアパス要件Ⅲを満たしているものとして扱われます。特例要件を満たす事業所には、特例要件の取組を行うことを誓約した事業所も含まれます(4月・5月分と特例要件)。誓約した場合は、期限までに仕組みを整備し、実績報告書で報告します。

キャリアパス要件Ⅰとの違いは、キャリアパス要件ⅠとⅢの違いで説明しています。

※本ページは、令和8年度の処遇改善加算について、国の通知とQ&Aをもとにした一般的な解説です。届出や算定の個別の取扱いは、指定権者(都道府県・市区町村)の案内もあわせて確認してください。

二介護と障害福祉

介護と障害福祉の違い

この要件の中身は、介護と障害福祉で同じです。誓約が令和8年度特例要件を満たす事業所に限られる点も同じです。

三一次情報

根拠となる通知・Q&A(原文)

ここからは、国が示した通知とQ&Aの原文です。文字は原文のままで、行の折り返しだけを整えています。障害福祉の令和8年度分の通知とQ&Aは、2026年9月26日の時点で厚生労働省のホームページに見当たらないため、大阪府のホームページに掲載された写しから引用しています。

介護介護の通知 3⑴④

④ キャリアパス要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備等)

次の一及び二を満たすこと。

一 介護職員について、経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けていること。具体的には、次のaからcまでのいずれかに該当する仕組みであること。

a 経験に応じて昇給する仕組み

「勤続年数」や「経験年数」などに応じて昇給する仕組みであること。

b 資格等に応じて昇給する仕組み

介護福祉士等の資格の取得や実務者研修等の修了状況に応じて昇給する仕組みであること。ただし、別法人等で介護福祉士等の資格を取得した上で当該事業者や法人で就業する者についても昇給が図られる仕組みであることを要する。

c 一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組み

「実技試験」や「人事評価」などの結果に基づき昇給する仕組みであること。ただし、客観的な評価基準や昇給条件が明文化されていることを要する。

二 一の内容について、就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての介護職員に周知していること。

ただし、常時雇用する者の数が10人未満の事業所等など、労働法規上の就業規則の作成義務がない事業所等においては、就業規則の代わりに内規等の整備・周知により上記二の要件を満たすこととしても差し支えない。また、令和8年度においては、処遇改善加算の申請時点において、⑧の令和8年度特例要件を満たす介護サービス事業所等に限り、処遇改善計画書において令和9年3月末までに上記一の仕組みの整備を行うことを誓約した場合は、処遇改善加算の申請時点からキャリアパス要件Ⅲを満たしているものとして取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、令和9年3月末までに当該仕組みの整備を行い、実績報告書においてその旨を報告すること。

出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 3(1)④

④ キャリアパス要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備等)

次の一及び二を満たすこと。

一 福祉・介護職員について、経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けていること。具体的には、次のaからcまでのいずれかに該当する仕組みであること。

a 経験に応じて昇給する仕組み

「勤続年数」や「経験年数」などに応じて昇給する仕組みであること。

b 資格等に応じて昇給する仕組み

介護福祉士等の資格の取得や実務者研修等の修了状況に応じて昇給する仕組みであること。ただし、別法人等で介護福祉士等の資格を取得した上で当該事業者や法人で就業する者についても昇給が図られる仕組みであることを要する。

c 一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組み

「実技試験」や「人事評価」などの結果に基づき昇給する仕組みであること。ただし、客観的な評価基準や昇給条件が明文化されていることを要する。

二 一の内容について、就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての福祉・介護職員に周知していること。

ただし、常時雇用する者の数が10人未満の障害福祉サービス等事業所など、労働法規上の就業規則の作成義務がない障害福祉サービス等事業所においては、就業規則の代わりに内規等の整備・周知により上記二の要件を満たすこととしても差し支えない。また、令和8年度においては、処遇改善加算の申請時点において、⑧の令和8年度特例要件を満たす障害福祉サービス等事業所に限り、処遇改善計画書において令和9年3月末までに上記一の仕組みの整備を行うことを誓約した場合は、処遇改善加算の申請時点からキャリアパス要件Ⅲを満たしているものとして取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、令和9年3月末までに当該仕組みの整備を行い、実績報告書においてその旨を報告すること。

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

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