加算の区分(Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲ・Ⅳ)は、それぞれ何が違うのですか?(令和8年度 処遇改善加算Q&A・令和8年度の改正と加算の全体像)

令和8年度 Q&A|令和8年度の改正と加算の全体像

加算の区分(Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲ・Ⅳ)は、それぞれ何が違うのですか?

公開 2026年9月26日|監修 小野 好聡(公認会計士・税理士・行政書士)

お答えします

区分の違いは、満たす要件の数と、職場環境等要件で求められる取組の数です。加算Ⅳは月額賃金改善要件、キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ、職場環境等要件で算定できます。Ⅲはこれにキャリアパス要件Ⅲ、Ⅱはさらに要件Ⅳ、Ⅰはさらに要件Ⅴが加わります。令和8年6月からはⅠとⅡがイとロに分かれ、ロはイの要件に令和8年度特例要件を加えた上乗せの区分です。

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一解説

くわしい解説

要件は8つ、区分ごとに満たす数が違います

どの区分でも、加算の額に相当する賃金改善を行うことが前提です。そのうえで、区分ごとに次の要件を満たします。要件の番号は、通知の番号に合わせています。なお、令和8年6月から加算が設けられた訪問看護や計画相談支援などには区分がなく、要件が別に定められています(新しく対象になったサービス)。

  • ①月額賃金改善要件(加算Ⅳ相当額の2分の1以上を基本給等の改善に充てる)
  • ②キャリアパス要件Ⅰ(任用要件・賃金体系の整備等)
  • ③キャリアパス要件Ⅱ(研修の実施等)
  • ④キャリアパス要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備等)
  • ⑤キャリアパス要件Ⅳ(改善後の年額賃金要件)
  • ⑥キャリアパス要件Ⅴ(介護福祉士等の配置要件、障害福祉は配置等要件)
  • ⑦職場環境等要件
  • ⑧令和8年度特例要件(算定の要件になるのは上乗せの区分だけです。キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲなどを誓約で満たすときにも求められます。)

加算Ⅳは①②③⑦で算定できます。加算Ⅲは④が加わり、加算Ⅱは④と⑤、加算Ⅰは④⑤⑥が加わります。下の区分から順に要件を積み上げる形で、ⅠとⅡの違いは⑥キャリアパス要件Ⅴの有無です。

職場環境等要件は、上の区分ほど取組の数が増えます

⑦職場環境等要件は、どの区分でも必要ですが、求められる取組の数が違います。加算Ⅲ・Ⅳは、職場環境等要件の6つの区分ごとに1以上の取組(生産性向上の区分は2以上)です。加算Ⅰ・Ⅱは、区分ごとに2以上(生産性向上の区分は3以上)の取組に加え、取組の内容をホームページなどで公表することが必要です。

障害福祉では、加算Ⅲ・Ⅳに、あわせて「全体で8以上」の取組が求められます。取組の一覧と数え方は職場環境等要件で説明しています。

令和8年6月からは、6つの区分になりました

令和8年4月と5月の分は、加算Ⅰ〜Ⅳの4つの区分です(下の表2-1)。6月以降の分は、加算ⅠがⅠイとⅠロに、加算ⅡがⅡイとⅡロに分かれ、Ⅲ・Ⅳと合わせて6つの区分になりました(下の表2-2)。

Ⅰイ・Ⅱイの要件は、4月・5月のⅠ・Ⅱと同じ組み合わせです。Ⅰロ・Ⅱロは、それぞれⅠイ・Ⅱイの要件に⑧令和8年度特例要件を加えた区分で、生産性向上や協働化に取り組む事業者に向けた上乗せです。加算率も、ロのほうがイより高く設定されています(加算率の一覧)。障害福祉の表1-2の行動援護だけは、ⅠイのほうがⅠロより高く印刷されています(令和8年度の加算率の編集注)。

⑧の中身は介護と障害福祉で異なります(令和8年度特例要件)。

※本ページは、令和8年度の処遇改善加算について、国の通知とQ&Aをもとにした一般的な解説です。届出や算定の個別の取扱いは、指定権者(都道府県・市区町村)の案内もあわせて確認してください。

二介護と障害福祉

介護と障害福祉の違い

区分の組み立ては共通です。要件の中身と、要件Ⅴが要らないサービスに、次の違いがあります。

項目介護障害福祉
⑤キャリアパス要件Ⅳの年収の水準年額440万円以上。例外的に困難な場合で、合理的な説明があるときは、この限りではないとされます年額460万円以上。職場環境等要件で全体から14以上の取組を行っていれば、満たすものとされます
⑥キャリアパス要件Ⅴ介護福祉士等の配置要件(サービス提供体制強化加算などの届出)配置等要件(福祉専門職員配置等加算などの届出)
⑥が要らないサービス定めなし重度障害者等包括支援、施設入所支援、短期入所、就労定着支援、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援(加算Ⅱ・Ⅱイ・Ⅱロの加算率もありません)
⑦職場環境等要件(加算Ⅲ・Ⅳ)区分ごとに1以上、生産性向上は2以上区分ごとに1以上、生産性向上は2以上に加え、全体で8以上

キャリアパス要件Ⅳ・Ⅴは、別のページで説明しています(キャリアパス要件Ⅳ、キャリアパス要件Ⅴ)。

三一次情報

根拠となる通知・Q&A(原文)

ここからは、国が示した通知とQ&Aの原文です。文字は原文のままで、行の折り返しだけを整えています。原文の表は、文字をそのままに図で再現しました。障害福祉の令和8年度分の通知とQ&Aは、2026年9月26日の時点で厚生労働省のホームページに見当たらないため、大阪府のホームページに掲載された写しから引用しています。

介護介護の通知 3⑴

⑴ 別紙1表1-1から表1―4までに掲げる介護サービス事業所等

処遇改善加算Ⅰ(令和8年4月及び5月の算定に限る。以下同じ。)及び処遇改善加算Ⅰイ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)の算定に当たっては、2に規定する賃金改善の実施に加え、以下の①から⑦までに掲げる要件を全て満たすこと。ただし、処遇改善加算Ⅱ(令和8年4月及び5月の算定に限る。以下同じ。)及び処遇改善加算Ⅱイ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)については⑥の要件、処遇改善加算Ⅲについては⑤及び⑥の要件、処遇改善加算Ⅳについては④から⑥までの要件を満たさなくても算定することができる。

また、処遇改善加算Ⅰロ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)の算定に当たっては、処遇改善加算Ⅰイの算定要件に加えて⑧の要件を、処遇改善加算Ⅱロ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)の算定に当たっては、処遇改善加算Ⅱイの算定要件に加えて⑧の要件を満たすこととする。

出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

介護介護の通知 別紙1 表2-1

介護の通知の別紙1 表2-1「介護職員等処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年4月及び5月。表1-1に掲げるサービスに限る。)」を、文字を変えずに再現した図

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表2-1 介護職員等処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年4月及び5月。表1-1に掲げるサービスに限る。)

①月額賃金改善要件②キャリアパス要件Ⅰ③キャリアパス要件Ⅱ④キャリアパス要件Ⅲ⑤キャリアパス要件Ⅳ⑥キャリアパス要件Ⅴ⑦職場環境等要件
処遇加算Ⅳの1/2以上の月額賃金改善任用要件・賃金体系の整備等研修の実施等昇給の仕組みの整備等改善後の賃金要件(440万円一人以上)介護福祉士等の配置要件区分ごとに1以上の取組(生産性向上は2以上)区分ごとに2以上の取組(生産性向上は3以上)HP掲載等を通じた見える化(取組内容の具体的記載)
介護職員等処遇改善加算Ⅰ○○○○○○-○○
介護職員等処遇改善加算Ⅱ○○○○○--○○
介護職員等処遇改善加算Ⅲ○○○○--○--
介護職員等処遇改善加算Ⅳ○○○---○--
出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

介護介護の通知 別紙1 表2-2

介護の通知の別紙1 表2-2「介護職員等処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年6月以降。表1-2~1-4に掲げるサービスに限る。)」を、文字を変えずに再現した図

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表2-2 介護職員等処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年6月以降。表1-2~1-4に掲げるサービスに限る。)

①月額賃金改善要件②キャリアパス要件Ⅰ③キャリアパス要件Ⅱ④キャリアパス要件Ⅲ⑤キャリアパス要件Ⅳ⑥キャリアパス要件Ⅴ⑦職場環境等要件⑧令和8年度特例要件
処遇加算Ⅳの1/2以上の月額賃金改善任用要件・賃金体系の整備等研修の実施等昇給の仕組みの整備等改善後の賃金要件(440万円一人以上)介護福祉士等の配置要件区分ごとに1以上の取組(生産性向上は2以上)区分ごとに2以上の取組(生産性向上は3以上)HP掲載等を通じた見える化(取組内容の具体的記載)生産性向上や協働化に係る取組
介護職員等処遇改善加算Ⅰイ○○○○○○-○○-
介護職員等処遇改善加算Ⅰロ○○○○○○-○○○
介護職員等処遇改善加算Ⅱイ○○○○○--○○-
介護職員等処遇改善加算Ⅱロ○○○○○--○○○
介護職員等処遇改善加算Ⅲ○○○○--○---
介護職員等処遇改善加算Ⅳ○○○---○---
出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 3(1)

(1)別紙1表1-1及び表1-2に掲げる障害福祉サービス等事業所

処遇改善加算Ⅰ(令和8年4月及び5月の算定に限る。以下同じ。)及び処遇改善加算Ⅰイ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)の算定に当たっては、2に規定する賃金改善の実施に加え、以下の①から⑦までに掲げる要件を全て満たすこと。ただし、処遇改善加算Ⅱ(令和8年4月及び5月の算定に限る。以下同じ。)及び処遇改善加算Ⅱイ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)については⑥の要件、処遇改善加算Ⅲについては⑤及び⑥の要件、処遇改善加算Ⅳについては④から⑥までの要件を満たさなくても算定することができる。

また、処遇改善加算Ⅰロ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)の算定に当たっては、処遇改善加算Ⅰイの算定要件に加えて⑧の要件を、処遇改善加算Ⅱロ(令和8年6月以降の算定に限る。以下同じ。)の算定に当たっては、処遇改善加算Ⅱイの算定要件に加えて⑧の要件を満たすこととする。

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 別紙1 表2-1

障害福祉の通知の別紙1 表2-1「処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年4月及び5月。表1-1に掲げるサービスに限る。)」を、文字を変えずに再現した図

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表2-1 処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年4月及び5月。表1-1に掲げるサービスに限る。)

①月額賃金改善要件②キャリアパス要件Ⅰ③キャリアパス要件Ⅱ④キャリアパス要件Ⅲ⑤キャリアパス要件Ⅳ⑥キャリアパス要件Ⅴ⑦職場環境等要件
処遇改善加算Ⅳの1/2以上の月額賃金改善任用要件・賃金体系の整備等研修の実施等昇給の仕組みの整備等改善後の賃金要件(440万円一人以上)配置等要件区分ごとに1以上の取組(生産性向上は2以上)区分ごとに2以上の取組(生産性向上は3以上)HP掲載等を通じた見える化(取組内容の具体的記載)
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅰ○○○○○○-○○
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅱ○○○○○--○○
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅲ○○○○--○--
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅳ○○○---○--
出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 別紙1 表2-2

障害福祉の通知の別紙1 表2-2「処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年6月以降。表1-2に掲げるサービスに限る。)」を、文字を変えずに再現した図

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表2-2 処遇改善加算の算定要件(賃金改善以外の要件)(令和8年6月以降。表1-2に掲げるサービスに限る。)

①月額賃金改善要件②キャリアパス要件Ⅰ③キャリアパス要件Ⅱ④キャリアパス要件Ⅲ⑤キャリアパス要件Ⅳ⑥キャリアパス要件Ⅴ⑦職場環境等要件⑧令和8年度特例要件
処遇改善加算Ⅳの1/2以上の月額賃金改善任用要件・賃金体系の整備等研修の実施等昇給の仕組みの整備等改善後の賃金要件(460万円一人以上)配置等要件区分ごとに1以上の取組(生産性向上は2以上)+全体で8以上区分ごとに2以上の取組(生産性向上は3以上)+全体で14以上HP掲載等を通じた見える化(取組内容の具体的記載)生産性向上や協働化に係る取組改善後の賃金要件(460万円一人以上)
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅰイ○○○○○○-○○-
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅰロ○○○○○○-○○○
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅱイ○○○○○--○○-
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅱロ○○○○○--○○○
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅲ○○○○--○---
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅳ○○○---○---
出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

編集注障害福祉の表2-1(令和8年4月・5月)は、キャリアパス要件Ⅳの欄を「440万円一人以上」としていますが、通知の本文(3(1)⑤)は年額460万円以上としています。また、表2-2の⑧の欄には「改善後の賃金要件(460万円一人以上)」の文字も入っていますが、本文の⑧は(ア)〜(ウ)の取組を定めています。4月・5月分の扱いなど判断に迷う点は、指定権者に確かめてください。

編集注障害福祉の表2-2は、⑦の「区分ごとに2以上の取組(生産性向上は3以上)」の欄に「+全体で14以上」と書いています。本文の⑦(3(1)⑦)には、加算Ⅰ・Ⅱの取組を全体で14以上とする定めはありません。本文では、全体から14以上の取組を実施している場合に、キャリアパス要件Ⅳを満たしているものとしています(3(1)⑤)。なお、表2-1(令和8年4月・5月)の⑦の欄には「全体で8以上」の記載がありませんが、本文の⑦は、加算Ⅲ・Ⅳに全体で8以上の取組を求めています。

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