令和8年度の処遇改善加算は、何が変わったのですか?(令和8年度 処遇改善加算Q&A・令和8年度の改正と加算の全体像)

令和8年度 Q&A|令和8年度の改正と加算の全体像

令和8年度の処遇改善加算は、何が変わったのですか?

公開 2026年9月26日|監修 小野 好聡(公認会計士・税理士・行政書士)

お答えします

令和8年度は、令和9年度の報酬改定を待たずに行う改定(期中改定)で処遇改善加算が見直され、新しい加算率は令和8年6月分から使われます。変わったのは主に3点です。加算の対象が介護従事者・障害福祉従事者へ広がり、生産性向上や協働化に取り組む事業者向けの上乗せ区分(Ⅰロ・Ⅱロ)が設けられ、訪問看護や計画相談支援などにも加算が設けられました。

スポンサーリンク

一解説

くわしい解説

令和9年度の報酬改定を待たずに、年度の途中で見直されました

令和8年度は、令和7年11月の閣議決定「「強い経済」を実現する総合経済対策」を受けて、令和9年度の報酬改定を待たずに行う改定(期中改定)が行われました。新しい加算率は、年度の途中の令和8年6月分から使われます。

介護については、介護職員の賃金は改善してきたものの他の産業とはまだ差があり、人材不足が厳しいことが理由に挙げられています。障害福祉についても、人材不足が厳しい状況にあることから、介護分野の対応も踏まえつつ、経営状況等を踏まえた賃上げ措置が行われました。

令和8年4月と5月の分は、区分がⅠ〜Ⅳの4つに分かれた別の表の加算率を使います。表の違いは令和8年度の加算率で確かめてください。

賃上げの規模は、最大で月1.9万円です

今回の措置では、介護・障害福祉のどちらも、事業所で働く従事者を広く対象に、月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現するとしています。そのうえで、生産性向上や協働化に取り組む事業者の職員に上乗せがあります。

上乗せの額は、介護は介護職員に月0.7万円(2.4%)、障害福祉は福祉・介護職員に月0.3万円(1.0%)です。定期昇給の分(介護は0.2万円、障害福祉は0.6万円)を含めると、どちらも合計で最大月1.9万円(6.3%)の賃上げになる措置とされています。

これらは国が措置の規模として示した額です。実際に職員へどう配分するかは、各事業者が賃金改善のルールの中で決めます。

見直しの中身は3つです

  1. 対象の拡大。加算の対象を、介護職員(障害福祉は福祉・介護職員)だけから、介護従事者(障害福祉は障害福祉従事者)へ広げました。
  2. 上乗せ区分の新設。生産性向上や協働化に取り組む事業者向けに、加算Ⅰロと加算Ⅱロが設けられました。それぞれ加算Ⅰイ・Ⅱイの要件に加えて満たす要件は、「令和8年度特例要件」と呼ばれます。
  3. 新しいサービスへの加算。これまで対象外だった介護の訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援等と、障害福祉の計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援に、処遇改善加算が設けられました。介護の福祉用具貸与・特定福祉用具販売・居宅療養管理指導は、6月以降も対象外です。

区分ごとの要件の違い、令和8年度特例要件、新しく対象になったサービスの要件は、別のページで説明しています(加算の区分の違い、令和8年度特例要件、新しく対象になったサービス)。

申請の負担を軽くする扱いも設けられました

あわせて、申請の事務負担を軽くするため、生産性向上や協働化に取り組む事業者と、新しく加算の対象になった事業者に、配慮する措置が講じられました。

代表的なものが、要件の一部を、令和9年3月末までに満たすことを処遇改善計画書で誓約すれば、申請の時点から要件を満たしているものとして扱う仕組みです。どの要件で誓約が使えるかは、誓約で要件を満たす扱いで説明しています。

※本ページは、令和8年度の処遇改善加算について、国の通知とQ&Aをもとにした一般的な解説です。届出や算定の個別の取扱いは、指定権者(都道府県・市区町村)の案内もあわせて確認してください。

二介護と障害福祉

介護と障害福祉の違い

見直しの骨組みは同じです。上乗せの額と定期昇給の見込み、新しく対象になったサービスが異なります。

項目介護障害福祉
広く従事者を対象にした賃上げ介護従事者に月1.0万円(3.3%)障害福祉従事者に月1.0万円(3.3%)
生産性向上や協働化に取り組む事業者への上乗せ介護職員に月0.7万円(2.4%)福祉・介護職員に月0.3万円(1.0%)
定期昇給の分を含めた最大の賃上げ介護職員に月1.9万円(6.3%)。定期昇給0.2万円を含む福祉・介護職員に月1.9万円(6.3%)。定期昇給0.6万円を含む
新しく加算が設けられたサービス訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援等計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援

三一次情報

根拠となる通知・Q&A(原文)

ここからは、国が示した通知とQ&Aの原文です。文字は原文のままで、行の折り返しだけを整えています。障害福祉の令和8年度分の通知とQ&Aは、2026年9月26日の時点で厚生労働省のホームページに見当たらないため、大阪府のホームページに掲載された写しから引用しています。

介護介護の通知 1

1 基本的考え方

令和8年度介護報酬改定については、「「強い経済」を実現する総合経済対策」(令和7年11月21日閣議決定。以下「総合経済対策」という。)において、「介護分野の職員の処遇改善については、累次の取組を講じてきた結果、介護職員の賃金は改善してきたものの、他産業とはまだ差があり、人材不足が厳しい状況にあるため、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和8年度介護報酬改定において、必要な対応を行う」とされたことを踏まえ、令和9年度介護報酬改定を待たずに、期中改定を実施することとした。

また、総合経済対策において、「報酬改定の時期を待たず、人材流出を防ぐための緊急的対応として、賃上げ・職場環境改善の支援を行う」とされたことを踏まえ、令和7年度補正予算において、介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善事業を盛り込み、介護従事者に対して幅広く賃上げ支援を実施し、生産性向上や協働化に取り組む介護サービス事業所又は介護保険施設(介護予防・日常生活支援総合事業の事業所を含む。以下「介護サービス事業所等」という。)の介護職員に対して賃上げ支援を上乗せするとともに、介護職員について、職場環境改善に取り組む介護サービス事業所等の支援を行うこととしている。

こうした状況を踏まえ、令和8年度介護報酬改定においては、介護職員のみならず、介護従事者を対象に、幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現する措置を実施するとともに、生産性向上や協働化に取り組む事業者の介護職員を対象に、月0.7万円(2.4%)の上乗せ措置を実施(※)することとした。

※定期昇給0.2万円を含め、合計で、介護職員について最大月1.9万円(6.3%)の賃上げが実現する措置

具体的には、今回から、介護職員等処遇改善加算(以下「処遇改善加算」という。)の対象について、介護職員のみから介護従事者に拡大するとともに、生産性向上や協働化に取り組む事業者に対する上乗せの加算区分を設けることに加え、これまで処遇改善加算の対象外だった、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援等について、新たに処遇改善加算を設けることとした。

あわせて、介護サービス事業所等の申請事務負担軽減の観点から、処遇改善加算の算定に当たっては、生産性向上や協働化に取り組む事業者や新たに処遇改善加算の対象となる事業者への配慮措置を講じることとした。

出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

介護介護の通知 2⑴

⑴ 処遇改善加算の単位数

処遇改善加算の単位数として、サービス別の基本サービス費に各種加算減算(処遇改善加算を除く。)を加えた1月当たりの総単位数に、加算区分及びサービス類型別の加算率を乗じた単位数を算定する。当該加算率は、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-1に掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とし、令和8年6月以降については、別紙1表1-2から1-5までに掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とする。また、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-6に掲げるサービスは処遇改善加算の算定対象外とし、令和8年6月以降については別紙1表1―7に掲げるサービスは処遇改善加算の算定対象外とする。

なお、処遇改善加算は、区分支給限度基準額の算定対象から除外される。

出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 1

1.基本的考え方

令和8年度障害福祉サービス等報酬改定については、「「強い経済」を実現する総合経済対策」(令和7年11月21日閣議決定。以下「総合経済対策」という。)において、「人材不足が厳しい状況にある障害福祉分野についても、介護分野における対応も踏まえつつ、その経営状況等を踏まえた賃上げ措置等の支援を行う」とされたことを踏まえ、令和9年度障害福祉サービス等報酬改定を待たずに、期中改定を実施することとした。

また、令和7年度補正予算において、障害福祉分野における賃上げに対する支援を盛り込み、障害福祉従事者に対して幅広く賃上げ支援を実施している。

こうした状況を踏まえ、令和8年度障害福祉サービス等報酬改定においては、福祉・介護職員のみならず、障害福祉従事者を対象に、幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現する措置を実施するとともに、生産性向上や協働化に取り組む事業者の福祉・介護職員を対象に、月0.3万円(1.0%)の上乗せ措置を実施(※)することとした。

(※)定期昇給0.6万円を含め、合計で、福祉・介護職員について最大月1.9万円(6.3%)の賃上げが実現する措置

具体的には、今回から、福祉・介護職員等処遇改善加算(以下「処遇改善加算」という。)の対象について、福祉・介護職員のみから障害福祉従事者に拡大するとともに、生産性向上や協働化に取り組む事業者に対する上乗せの加算区分を設けることに加え、これまで処遇改善加算の対象外であった、計画相談支援、障害児相談支援及び地域相談支援について、新たに処遇改善加算を設けることとした。

あわせて、障害福祉サービス施設・事業所(以下「障害福祉サービス等事業所」という。)の申請事務負担軽減の観点から、処遇改善加算の算定に当たっては、生産性向上や協働化に取り組む事業者や新たに処遇改善加算の対象となる事業者への配慮措置を講じることとした。

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 2(1)

(1)処遇改善加算の単位数

処遇改善加算の単位数として、サービス別の基本サービス費に各種加算減算(処遇改善加算を除く。)を加えた1月当たりの総単位数に、加算区分及びサービス類型別の加算率を乗じた単位数を算定する。当該加算率は、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-1に掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とし、令和8年6月以降については、別紙1表1-2及び1-4に掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とする。また、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-3に掲げるサービスは処遇改善加算の算定対象外とする。

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

スポンサーリンク