処遇改善加算とは、どんな加算ですか?(令和8年度 処遇改善加算Q&A・令和8年度の改正と加算の全体像)

令和8年度 Q&A|令和8年度の改正と加算の全体像

処遇改善加算とは、どんな加算ですか?

公開 2026年9月26日|監修 小野 好聡(公認会計士・税理士・行政書士)

お答えします

処遇改善加算は、介護・障害福祉の事業所が職員の賃金を上げるために算定する、報酬の加算です。事業所は、1か月の報酬の総単位数に、サービスと区分ごとの加算率を掛けて単位数を算定し、算定した加算の額に相当する賃金改善を職員に行います。平成24年度に始まり、令和6年6月に一本化されて今の加算になりました。

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一解説

くわしい解説

職員の賃金を上げるための、報酬の加算です

介護サービスや障害福祉サービスの事業所は、提供したサービスに応じて報酬を受け取ります。処遇改善加算は、この報酬に上乗せされる加算の一つで、職員の賃金を上げることを目的としています。

加算を算定した事業者は、加算の額に相当する賃金改善を職員に行わなければなりません。賃金には基本給、手当、賞与等が含まれ、退職手当は含まれません。賃金改善に伴って増える法定福利費等の事業主負担も、賃金改善の額に含めることができます。

単位数は「総単位数×加算率」で算定します

加算の単位数は、サービスごとの基本の報酬に各種の加算・減算を加えた1か月の総単位数に、加算率を掛けて算定します。総単位数には、処遇改善加算そのものは含めません。

加算率は、介護では訪問介護や通所介護など、障害福祉では居宅介護や生活介護などのサービスごとに、加算の区分に応じて決められています。一覧は令和8年度の加算率、計算の手順は単位数の計算方法で説明しています。

なお、介護保険の在宅サービスには、月ごとに使える量の上限として「区分支給限度基準額」があります。介護の処遇改善加算は、この上限を計算する対象から外されています。

平成24年度に始まり、令和6年6月に一本化されました

この加算は、平成23年度まで国の交付金や助成金で行っていた賃金改善の効果を続けるため、平成24年度の報酬改定で設けられました。介護では「介護職員処遇改善加算」、障害福祉では「福祉・介護職員処遇改善加算」という名前でした。

その後、令和元年10月に特定処遇改善加算、令和4年10月にベースアップ等支援加算が設けられ、3つの加算が並ぶ形になりました。令和6年6月からは、この3つが一本化され、現在の処遇改善加算になっています。

令和8年度は、令和9年度の報酬改定を待たずに見直されました

令和8年度は、令和9年度の報酬改定を待たずに行う改定(期中改定)が行われ、処遇改善加算が見直されました。加算の対象が介護従事者・障害福祉従事者へ広げられ、生産性向上や協働化に取り組む事業者に上乗せの区分が設けられました。

あわせて、これまで対象外だった介護の訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援等と、障害福祉の計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援にも、処遇改善加算が設けられました。介護の福祉用具貸与・特定福祉用具販売・居宅療養管理指導は、6月以降も対象外です(別紙1表1-7)。見直しの内容は令和8年度の改正点で説明しています。

※本ページは、令和8年度の処遇改善加算について、国の通知とQ&Aをもとにした一般的な解説です。届出や算定の個別の取扱いは、指定権者(都道府県・市区町村)の案内もあわせて確認してください。

二介護と障害福祉

介護と障害福祉の違い

仕組みは介護と障害福祉で共通です。加算の名前と、令和8年度に新しく対象になったサービスなどが異なります。

項目介護障害福祉
加算の名前介護職員等処遇改善加算福祉・介護職員等処遇改善加算
平成24年度に設けられたときの名前介護職員処遇改善加算福祉・介護職員処遇改善加算
令和8年度に新しく対象になったサービス訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援等計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援
6月以降も対象外のサービス福祉用具貸与、特定福祉用具販売、居宅療養管理指導(別紙1表1-7)障害福祉の通知には、これにあたる記載はありません
区分支給限度基準額との関係計算の対象から外される障害福祉の通知には、これにあたる記載はありません

三一次情報

根拠となる通知・Q&A(原文)

ここからは、国が示した通知とQ&Aの原文です。文字は原文のままで、行の折り返しだけを整えています。障害福祉の令和8年度分の通知とQ&Aは、2026年9月26日の時点で厚生労働省のホームページに見当たらないため、大阪府のホームページに掲載された写しから引用しています。

介護介護の通知 前文(抜粋)

(略)

介護職員の処遇改善については、平成23年度まで実施した介護職員処遇改善交付金による賃金改善の効果を継続させるため、平成24年度の介護報酬改定において介護職員処遇改善加算を創設した。その後も累次の改定により加算率等の充実を図っており、令和元年10月に介護職員等特定処遇改善加算、令和4年10月に介護職員等ベースアップ等支援加算を創設した。加えて、令和6年6月からは、これらの加算を一本化し、介護職員等処遇改善加算を創設した。

さらに、令和8年度介護報酬改定においては、介護分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和9年度介護報酬改定を待たずに期中改定を実施し、介護職員等処遇改善加算の対象の介護従事者への拡大や、生産性向上や協働化に取り組む事業者に対する上乗せの加算区分の創設に加え、これまで処遇改善加算の対象外だった、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援等に介護職員等処遇改善加算を創設することとした。

(略)

出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

介護介護の通知 2⑴

⑴ 処遇改善加算の単位数

処遇改善加算の単位数として、サービス別の基本サービス費に各種加算減算(処遇改善加算を除く。)を加えた1月当たりの総単位数に、加算区分及びサービス類型別の加算率を乗じた単位数を算定する。当該加算率は、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-1に掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とし、令和8年6月以降については、別紙1表1-2から1-5までに掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とする。また、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-6に掲げるサービスは処遇改善加算の算定対象外とし、令和8年6月以降については別紙1表1―7に掲げるサービスは処遇改善加算の算定対象外とする。

なお、処遇改善加算は、区分支給限度基準額の算定対象から除外される。

出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

介護介護の通知 2⑵(抜粋)

⑵ 賃金改善の実施に係る基本的な考え方

介護サービス事業者又は介護保険施設(介護予防・日常生活支援総合事業の事業者を含む。以下「介護サービス事業者等」という。)は、処遇改善加算の算定額に相当する介護職員その他の職員の賃金(基本給、手当、賞与等(退職手当を除く。以下同じ。)を含む。)の改善(以下「賃金改善」といい、当該賃金改善に伴う法定福利費等の事業主負担の増加分を含むことができる。)を実施しなければならない。

(略)

出典:「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(老発0313第6号、令和8年3月13日、厚生労働省老健局長)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675724.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 前文(抜粋)

(略)

福祉・介護職員の処遇改善については、平成23年度まで実施した福祉・介護人材の処遇改善事業における助成金による賃金改善の効果を継続させるため、平成24年度の障害福祉サービス等報酬改定において福祉・介護職員処遇改善加算を創設した。その後も累次の改定により加算率等の充実を図っており、令和元年10月に福祉・介護職員等特定処遇改善加算、令和4年10月に福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算を創設した。加えて、令和6年6月からは、これらの加算を一本化し、福祉・介護職員等処遇改善加算を創設した。

さらに、令和8年度障害福祉サービス等報酬改定においては、障害福祉分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和9年度障害福祉サービス等報酬改定を待たずに期中改定を実施し、福祉・介護職員等処遇改善加算の対象の障害福祉従事者への拡大や、生産性向上や協働化に取り組む事業者に対する上乗せの加算区分の創設に加え、これまで処遇改善加算の対象外であった、計画相談支援、障害児相談支援及び地域相談支援に福祉・介護職員等処遇改善加算を創設することとした。

(略)

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 2(1)

(1)処遇改善加算の単位数

処遇改善加算の単位数として、サービス別の基本サービス費に各種加算減算(処遇改善加算を除く。)を加えた1月当たりの総単位数に、加算区分及びサービス類型別の加算率を乗じた単位数を算定する。当該加算率は、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-1に掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とし、令和8年6月以降については、別紙1表1-2及び1-4に掲げる加算区分及びサービス類型別の加算率とする。また、令和8年4月及び5月については、別紙1表1-3に掲げるサービスは処遇改善加算の算定対象外とする。

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉の通知 2(2)(抜粋)

(2)賃金改善の実施に係る基本的な考え方

障害福祉サービス事業者、障害者支援施設、一般相談支援事業者、特定相談支援事業者、障害児通所支援事業者、障害児入所施設又は障害児相談支援事業者(以下「障害福祉サービス事業者等」という。)は、処遇改善加算の算定額に相当する福祉・介護職員その他の職員の賃金(基本給、手当、賞与等(退職手当を除く。以下同じ。)を含む。)の改善(以下「賃金改善」といい、当該賃金改善に伴う法定福利費等の事業主負担の増加分を含むことができる。)を実施しなければならない。

(略)

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年度分)(障障発0331第1号・こ支障第78号、令和8年3月31日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長、こども家庭庁支援局障害児支援課長)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguukaizen_jimusyoritejyun.pdf)/2026-09-26 取得

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