基本給を上げても賞与を下げた場合は、どうなりますか?(令和8年度 処遇改善加算Q&A・賃金改善のルール)

令和8年度 Q&A|賃金改善のルール

基本給を上げても賞与を下げた場合は、どうなりますか?

公開 2026年9月26日|監修 小野 好聡(公認会計士・税理士・行政書士)

お答えします

一部の賃金項目を上げていても、事業の継続を図るために賃金全体の水準を引き下げた場合は、特別事情届出書を提出する必要があります。賃金全体の水準が下がっていなければ、賞与など個々の項目の水準が下がっても、提出は要りません。届出書には、法人の収支の状況、引下げの内容、改善の見込み、労使の合意の時期と方法などを書きます。

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一解説

くわしい解説

判断するのは、賃金全体の水準です

処遇改善加算では、特別事情届出書を出す場合を除いて、賃金水準を下げてはいけません。では、基本給を上げる一方で賞与を下げたときは、どう考えるのでしょうか。

国のQ&Aは、加算による賃金改善のために一部の賃金項目を引き上げていても、事業の継続を図るために、賃金全体として賃金の高さの水準を引き下げた場合は、特別事情届出書を提出する必要があるとしています。反対に、賃金全体の水準が下がっていなければ、個々の賃金項目の水準が下がっても、提出は要りません。

特別事情届出書に書くこと

特別事情届出書を提出する場合は、次の内容を記載します。

  1. 加算を取得している事業所の法人の収支が、利用者数の大幅な減少などで悪化し、一定期間にわたって赤字である、資金繰りに支障が生じているなどの状況にあること。収支は、介護事業(障害福祉は障害福祉サービス等事業)によるものに限ります。
  2. 職員の賃金水準の引下げの内容。賃金改善の対象にその他の職種を含めている事業所は、その職種の職員も含めます。
  3. その法人の経営と、職員の賃金水準の改善の見込み。
  4. 賃金水準の引下げについて適切に労使の合意を得ていることなど、必要な手続きに関する、労使の合意の時期と方法など。

状況が改善したら、元の水準に戻します

賃金水準を引き下げた後、その原因になった特別な状況が改善した場合は、できる限り速やかに、引下げ前の水準に戻す必要があります。

特別事情届出書と、経営悪化による引下げの考え方は、別のページで説明しています(特別事情届出書、経営悪化と賃金の引下げ)。

※本ページは、令和8年度の処遇改善加算について、国の通知とQ&Aをもとにした一般的な解説です。届出や算定の個別の取扱いは、指定権者(都道府県・市区町村)の案内もあわせて確認してください。

二介護と障害福祉

介護と障害福祉の違い

この点の扱いは、介護と障害福祉で同じです。障害福祉のQ&Aは、収支を「障害福祉サービス等事業による収支」、職員を「福祉・介護職員等」と書いた同じ内容です。

三一次情報

根拠となる通知・Q&A(原文)

ここからは、国が示した通知とQ&Aの原文です。文字は原文のままで、行の折り返しだけを整えています。障害福祉の令和8年度分の通知とQ&Aは、2026年9月26日の時点で厚生労働省のホームページに見当たらないため、大阪府のホームページに掲載された写しから引用しています。

介護介護のQ&A 問1-12

問1-12 基本給は改善しているが、賞与を引き下げることで、あらかじめ設定した賃金改善実施期間の介護職員等の賃金が引き下げられた場合の取扱いはどうなるのか。その際には、どのような資料の提出が必要となるのか。

(答)

・ 処遇改善加算を用いて賃金改善を行うために一部の賃金項目を引き上げた場合であっても、事業の継続を図るために、賃金全体として、賃金の高さの水準が引き下げられた場合については、特別事情届出書を提出する必要がある。ただし、賃金全体の水準が引き下げられていなければ、個々の賃金項目の水準が低下した場合であっても、特別事情届出書を提出する必要はない。

・ 特別事情届出書を提出する場合には、以下の内容を記載すること。

- 処遇改善加算を取得している介護サービス事業所等の法人の収支(介護事業による収支に限る。)について、サービス利用者数の大幅な減少等により経営が悪化し、一定期間にわたって収支が赤字である、資金繰りに支障が生じる等の状況にあることを示す内容

- 介護職員等(その他の職種を賃金改善の対象としている介護サービス事業所等については、その他の職種の職員を含む。この問において同じ。)の賃金水準の引下げの内容

- 当該法人の経営及び介護職員等の賃金水準の改善の見込み

- 介護職員等の賃金水準を引き下げることについて、適切に労使の合意を得ていること等の必要な手続きに関して、労使の合意の時期及び方法 等

・ なお、介護職員等の賃金水準を引き下げた後、その要因である特別な状況が改善した場合には、可能な限り速やかに介護職員等の賃金水準を引下げ前の水準に戻す必要がある。

出典:「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」(事務連絡、令和8年3月13日、厚生労働省老健局老人保健課)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675711.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉のQ&A 問1-12

問1-12 基本給は改善しているが、賞与を引き下げることで、あらかじめ設定した賃金改善実施期間の福祉・介護職員等の賃金が引き下げられた場合の取扱いはどうなるのか。その際には、どのような資料の提出が必要となるのか。

(答)

・ 処遇改善加算を用いて賃金改善を行うために一部の賃金項目を引き上げた場合であっても、事業の継続を図るために、賃金全体として、賃金の高さの水準が引き下げられた場合については、特別事情届出書を提出する必要がある。ただし、賃金全体の水準が引き下げられていなければ、個々の賃金項目の水準が低下した場合であっても、特別事情届出書を提出する必要はない。

・ 特別事情届出書を提出する場合には、以下の内容を記載すること。

- 処遇改善加算を取得している障害福祉サービス等事業所の法人の収支(障害福祉サービス等事業による収支に限る。)について、サービス利用者数の大幅な減少等により経営が悪化し、一定期間にわたって収支が赤字である、資金繰りに支障が生じる等の状況にあることを示す内容

- 福祉・介護職員等(その他の職種を賃金改善の対象としている障害福祉サービス等事業所については、その他の職種の職員を含む。この問において同じ。)の賃金水準の引下げの内容

- 当該法人の経営及び福祉・介護職員等の賃金水準の改善の見込み

- 福祉・介護職員等の賃金水準を引き下げることについて、適切に労使の合意を得ていること等の必要な手続きに関して、労使の合意の時期及び方法 等

・ なお、福祉・介護職員等の賃金水準を引き下げた後、その要因である特別な状況が改善した場合には、可能な限り速やかに福祉・介護職員等の賃金水準を引下げ前の水準に戻す必要がある。

出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」(事務連絡、令和8年4月9日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課、こども家庭庁支援局障害児支援課)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguu_qa.pdf)/2026-09-26 取得

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