キャリアパス要件Ⅱの「資質向上のための計画」は、どのように作ればよいですか?(令和8年度 処遇改善加算Q&A・キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲ)

令和8年度 Q&A|キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲ

キャリアパス要件Ⅱの「資質向上のための計画」は、どのように作ればよいですか?

公開 2026年9月26日|監修 小野 好聡(公認会計士・税理士・行政書士)

お答えします

資質向上のための計画には、決まった様式や基準はありません。事業者の運営方針や、事業者が求める職員像、職員のキャリア志向に応じて設定します。計画期間の定めもなく、賃金改善実施期間と合わせる必要もありません。無理な計画を立てて、かえって業務の妨げにならないよう配慮することも求められています。

スポンサーリンク

一解説

くわしい解説

様式や基準は決められていません

キャリアパス要件Ⅱのaでは、資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供か技術指導等(OJT、OFF-JT等)を実施するとともに、職員の能力評価を行います(キャリアパス要件Ⅱ)。OJTは日常の業務を通じて行う指導、OFF-JTは業務を離れて行う研修のことです。

国のQ&Aは、この計画について、特に様式や基準等を設けていないとしています。事業者の運営方針や、事業者が求める職員像、職員のキャリア志向に応じて、適切に設定するよう示しています。

計画期間は、賃金改善実施期間と合わせなくても構いません

計画期間等の定めも設けられていません。計画の期間は、必ずしも賃金改善実施期間と合致していなくてもよいとされています。

計画の運用については、適切に取り組むとともに、無理な計画を立てて、かえって業務の妨げにならないよう配慮することが求められています。

国のQ&Aに、研修計画の例があります

国のQ&Aは、計画の例として研修計画を示しています(下の原文の表と図)。研修テーマと対象者を並べ、月ごとの欄の実施予定時期にチェックを入れる形です。

表の下には「その他の計画」として、次の4つが書かれています。

  • 採用1〜2年目の介護職員(障害福祉は福祉・介護職員)に対し、3年以上の経験者を担当者として定め、日常業務の中での技術指導・業務に対する相談を実施する。
  • 月1回のケアカンファレンス、ケース検討の実施(希望者)
  • 他事業者との交流の実施(年3回)
  • 都道府県が実施する研修会への参加(希望者)

国のQ&Aは、この例にとらわれず、様々な計画を策定して職員の資質向上に努めるよう示しています。計画と合わせて作る目標の考え方は、資質向上のための目標で説明しています。

※本ページは、令和8年度の処遇改善加算について、国の通知とQ&Aをもとにした一般的な解説です。届出や算定の個別の取扱いは、指定権者(都道府県・市区町村)の案内もあわせて確認してください。

二介護と障害福祉

介護と障害福祉の違い

計画の考え方は同じです。国のQ&Aが示す研修計画の例では、研修テーマの一部と月の欄が違います。

項目介護障害福祉
例にある研修テーマのうち、違うもの認知症の方への理解(中堅職員)、介護保険でできること、できないこと(全職員)、サービス計画の策定(リーダー職員)障害福祉サービスでできること、できないこと(全職員)、虐待防止や人権擁護に関する理解(全職員)、利用者に対するアセスメントの実施(リーダー職員)
月の欄4月〜3月月の名前を入れず、「〇月」と書かれた欄

三一次情報

根拠となる通知・Q&A(原文)

ここからは、国が示した通知とQ&Aの原文です。文字は原文のままで、行の折り返しだけを整えています。原文の表は、文字をそのままに図で再現しました。障害福祉の令和8年度分の通知とQ&Aは、2026年9月26日の時点で厚生労働省のホームページに見当たらないため、大阪府のホームページに掲載された写しから引用しています。

介護介護のQ&A 問4-4

問4-4 キャリアパス要件Ⅱの「具体的取り組み」として、「資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等を実施(OJT、OFF-JT等)するとともに、介護職員の能力評価を行うこと」とあるが、そのうち「資質向上のための計画」とはどのようなものが考えられるのか。

(答)

・ 「資質向上のための計画」については、特に様式や基準等を設けておらず、事業者の運営方針や事業者が求める職員像及び職員のキャリア志向に応じて適切に設定されたい。また、計画期間等の定めは設けておらず、必ずしも賃金改善実施期間と合致していなくともよい。

・ その運用については適切に取り組んでいただくとともに、無理な計画を立てて、かえって業務の妨げにならないよう配慮されたい。

・ 例示するとすれば次のようなものが考えられるが、これに捉われず、様々な計画の策定をしていただき、職員の資質向上に努められたい。

介護のQ&Aの問4-4の表(研修計画の例)「研修計画」を、文字を変えずに再現した図

図をタップ(クリック)すると、拡大して表示できます。

図の文字をテキストで見る

研修計画

研修テーマ対象者
ヒヤリハット事例への対応全職員
基本的な接遇・マナーの理解初任職員
認知症の方への理解中堅職員
介護保険でできること、できないこと全職員
基本的な防火対策の理解全職員
感染症への理解全職員
法令遵守の理解リーダー職員
サービス計画の策定リーダー職員

(月の欄)4月・5月・6月・7月・8月・9月・10月・11月・12月・1月・2月・3月

(吹き出し)実施予定時期にチェックを入れる

その他の計画

  • 採用1~2年目の介護職員に対し、3年以上の経験者を担当者として定め、日常業務の中での技術指導・業務に対する相談を実施する。
  • 月1回のケアカンファレンス、ケース検討の実施(希望者)
  • 他事業者との交流の実施(年3回)
  • 都道府県が実施する研修会への参加(希望者)
出典:「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」(事務連絡、令和8年3月13日、厚生労働省老健局老人保健課)
掲載:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001675711.pdf)/2026-09-26 取得

障害福祉障害福祉のQ&A 問4-4

問4-4 キャリアパス要件Ⅱの「具体的取り組み」として、「資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等を実施(OJT、OFF-JT等)するとともに、福祉・介護職員の能力評価を行うこと」とあるが、そのうち「資質向上のための計画」とはどのようなものが考えられるのか。

(答)

・ 「資質向上のための計画」については、特に様式や基準等を設けておらず、障害福祉サービス事業者等の運営方針や障害福祉サービス事業者等が求める福祉・介護職員像及び福祉・介護職員のキャリア志向に応じて適切に設定されたい。また、計画期間等の定めは設けておらず、必ずしも賃金改善実施期間と合致していなくともよい。

・ その運用については適切に取り組んでいただくとともに、無理な計画を立てて、かえって業務の妨げにならないよう配慮されたい。

・ 例示するとすれば次のようなものが考えられるが、これに捉われず、様々な計画の策定をしていただき、福祉・介護職員の資質向上に努められたい。

障害福祉のQ&Aの問4-4の図(研修計画の例)「研修計画」を、文字を変えずに再現した図

原文(大阪府ホームページ掲載のPDF)では画像で載っている図を、文字を読み取って再現したものです。

図をタップ(クリック)すると、拡大して表示できます。

図の文字をテキストで見る

研修計画

研修テーマ対象者
ヒヤリハット事例への対応全職員
基本的な待遇・マナーの理解初任職員
障害福祉サービスでできること、できないこと全職員
虐待防止や人権擁護に関する理解全職員
基本的な防火対策の理解全職員
感染症への理解全職員
法令順守の理解リーダー職員
利用者に対するアセスメントの実施リーダー職員

(月の欄)〇月(12欄)

(吹き出し)実施予定時期にチェックを入れる

その他の計画

  • 採用1~2年目の福祉・介護職員に対し、3年以上の経験者を担当者として定め、日常業務の中で技術指導・業務に対する相談を実施する。
  • 月1回のケアカンファレンス、ケース検討の実施(希望者)
  • 他事業者との交流の実施(年3回)
  • 都道府県が実施する研修会への参加(希望者)
出典:「福祉・介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」(事務連絡、令和8年4月9日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課、こども家庭庁支援局障害児支援課)
掲載:大阪府(https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/126420/r8_4_syoguu_qa.pdf)/2026-09-26 取得

編集注障害福祉のQ&Aの図は、初任職員向けの研修テーマを「基本的な待遇・マナーの理解」と書いています。介護のQ&Aの表では「基本的な接遇・マナーの理解」です。図は原文の文字のまま再現しています。

スポンサーリンク